■1908年オーストリア100コロナ 皇位60周年記念金貨「雲上の女神」
1908年のみ単年度発行されたフランツ・ヨーゼフ1世の皇位60周年を記念し単年度発行された金貨で通称『雲上の女神』です。発行枚数は16,000枚です。
コインの外観は表面には、毅然としたフランツ・ヨーゼフ1世が表面に刻印されており、裏面の『雲上の女神』は、フランツ・ヨーゼフ1世の皇后エリーザベトが雲の上から皇帝に祝意を与えているモチーフとなっています。
『雲上の女神』皇后エリーザベトは、1889年9月10日午後1時に放浪の旅の途中、スイスのジュネーヴのレマン湖畔で遊覧船に乗ろうと向かう途中、突如として暴漢に襲われて心臓をやすりで一突きにされ倒れました。
手当ての甲斐もなく滞在先のホテルのベッドで60歳の生涯の幕を下ろしました。
犯人は25歳のイタリア人、ルイジ・ルケーニという無政府主義者だったのです。
すでに生きることに疲れ切っていたエリーザベトにとって、たとえ暗殺者の手によって迎えた末期であっても、ようやく手に入れられた安息であったのかもしれません。
暗殺という、ドラマチックな死によってエリーザベトは、ますます神秘的、伝説的な存在となったのです。
また1908年は、1908年10月6日、青年トルコ人革命の混乱に乗じたオーストリアがボスニア・ヘルツェゴビナの併合を宣言した事件があった年でもありました。
この事件をきっかけにボスニア危機と呼ばれるオーストリアとセルビア間における外交危機が生じる事になり、1914年6月28日にサラエボ事件、同じく1914年7月28日、オーストリアがセルビアに宣戦布告し、第一次世界大戦が始まります。
この美しいコイン『雲上の女神』の裏側に世界的大事件が待ち受けている事は誰が予想出来たでしょうか?
・発行枚数:16,000枚
・材質:金
・重量:33.88g
・直径:37mm
・金品位:90
NGC鑑定品
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